富山県にむかしから伝わるご当地妖怪を日本地図とイラストで一覧表にして紹介します。
猫又(ねこまた)、狒々(ひひ)、クタベ/白澤(はくたく)、センポクカンポク…。あなたの知っている妖怪もいるかもしれません。妖怪といっしょに都道府県の特徴や自慢などを紹介しているので、ぜひ覚えてくださいね。
富山県の妖怪・伝説
クタベ/白澤(はくたく)
「クタベ」は富山の霊山である立山(たてやま)に現れ、疫病退散(えきびょうたいさん)にご利益(りやく)があると伝わる霊獣(れいじゅう)です。顔は人間、体は獣の姿です。その姿は人面の牛ようで、腹の両横にも眼があり四本足で歩くといいます。
むかし、立山に薬になる原料である薬種(やくしゅ)を採りに来た人の前に現れ、疫病の流行を予言しました。「私の姿を見れば悪い病から逃れられる。見ることのできない人々には、この姿を絵に描いて見せれば難を逃れられる」と話したとの言い伝えが江戸時代に広まったといいます。
※地元ではこの妖怪を「クタベ」と呼びますが、中国に伝わる神獣「白澤(はくたく)」が転じた呼称だという説があります。
センポクカンポク
センポクカンポクは、ヒキガエルの体と人間のような顔を持つ妖怪です。
富山県に伝わる話では、死者が出ると掛けむしろに現れるといいます。死後1週間ほど経つと大戸の外に出て死者の魂の番をします。4週間経つと、魂があの世に行けるよう道案内をすると伝えられています。
猫又(ねこまた)
猫又(ねこまた)は、日本各地に伝承(でんしょう)がある猫の妖怪。
飛騨山脈(ひださんみゃく)の黒部峡谷(くろべきょうこく)にいたと伝えられている猫又(ねこまた)は、もとは富士山に住む年老いた猫でした。人間に富士山から追い出されて黒部峡谷に移り住んだそうです。山からたくさんの猫の泣き声が聞こえることがあったと言われています。
狒々(ひひ)
大きなサルのような妖怪。荒っぽく乱暴(らんぼう)ですが、人間を見ると「ひひひひっ」と大笑いします。
富山県の黒部峡谷(くろべきょうこく)では、狒々(ひひ)が風雲(ふううん)を起こしてその中を飛び回り、人に乱暴を働いたと伝えられています。
※妖怪の話はこちらに掲載されている内容と異なるものもあります。
※同じ妖怪・似た話がほかの都道府県にも伝わっている場合があります。
※妖怪のイラストはイメージです。