神奈川県にむかしから伝わるご当地妖怪を日本地図とイラストで一覧表にして紹介します。
後追い小僧(あとおいこぞう)、踊る猫(おどるねこ)、箕借り婆(みかりばば)…。あなたの知っている妖怪もいるかもしれません。妖怪といっしょに都道府県の特徴や自慢などを紹介しているので、ぜひ覚えてくださいね。
神奈川県の妖怪・伝説
踊る猫(おどるねこ)
手ぬぐいで頬かむりして踊る猫(ねこ)の伝説。
相模の国(さがみのくに)・現在の神奈川県横浜市(よこはまし)には、猫たちが毎夜踊っていたという伝説が残されています。
むかし、しょうゆ屋で干しておいた手ぬぐいが毎日1本ずつなくなるので、店の主人は困っていました。
ある夜、主人が出かけた帰り道のこと、十数匹のネコが林の中の空き地に集まっていました。中には盗られた手ぬぐいを頬かむりする猫もいました。主人が様子をうかがっていたところ、なんと自分の家の飼い猫がやってきてほかの猫たちに踊りを教え始めたのです。
猫の踊りの話はたちまち広がり、見物にくる人が増えました。すると猫たちも人の気配に気がつき、いつのまにか踊るのをやめてしまいました。
それ以来、しょうゆ屋の飼い猫は戻ってこなくなりました。猫の踊りの話は語りつがれ、今でも付近に踊場(おどりば)という名の駅があります。
箕借り婆(みかりばば・みかわりばば)
箕借り婆(みかりばば・みかわりばば)は、旧暦の12月8日や2月8日に家にやってきて、箕(みの)や人間の目を借りていってしまう妖怪。
箕借り婆は自分より目が多いものを怖がるので、ザルや目籠(めかご)などを軒下などに出すとよいと言われています。
正体は一つ目小僧だという説や、一つ目小僧と共に家にやってくるという説もあります。
後追い小僧(あとおいこぞう)
神奈川県丹沢地方に伝わる子どもの妖怪。山の中を歩いていると、後追い小僧(あとおいこぞう)がだまって後をついてきます。気配を感じてうしろを振り向いても、誰もいません。後を追うだけではなく、道案内のように前を歩くこともあると言われています。
※妖怪の話はこちらに掲載されている内容と異なるものもあります。
※同じ妖怪・似た話がほかの都道府県にも伝わっている場合があります。
※妖怪のイラストはイメージです。